日本には着物という素晴らしい文化があって、私も大好きでよく着て生活している……織物は世界中どこでも昔むかしから、人を着飾るために織られてきた。そんな数多くの織物の繊維の中でも絹は手触りよく、暖かく、心地良く、そして美しい。繭は蚕が自然の雨風から耐えて、時をかけて成長するためのシェルターだからだそうだ。

その繊維をまとうことを思いついた最初の人は、どんな人だったろう…類い稀なる観察力で自然と対話しながら、人をより美しく魅せるための秘策として絹織物を生み出したのかもしれない。織をしていると私がしているのではなくて、すべては自然が私の身体を通じて行っていることのように思います。織は経(たていと)と緯(よこいと)の糸の組織で平面のようで立体。三次元のようで多次元。たくさんの事象を織り込んで人の一生のようでもあり、信仰のようでもあり…祈るように美しい絹の布を織っていきたいと思っています。

更新情報 2007.10.5